2012年7月26日木曜日

Point Cloudからの法線導出2

ここの続きです。固有値方程式から求められる3つの固有値のうち、最小の固有値に対応する固有ベクトルが平面の法線ベクトルであると、ここに書いてあります。これを確かめてみます。

最小自乗式は次式で与えられました。 \begin{equation} F(\vec{n})=\sum\limits_{i}\;\|\vec{n}^{T}\cdot\left(\vec{p}_{i}-\vec{p}_{a}\right)\|^2 \label{least} \end{equation} ここで、$\vec{p}_{i}$ は近傍点群、$\vec{p}_{a}$ は近傍点群の重心を表します。 そして、解くべき固有値方程式は次式でした。 \begin{equation} Q\;\vec{n}=\lambda\;\vec{n} \label{eigen} \end{equation} ここで、$Q$ は次式で定義されます。 \begin{equation} Q=\sum\limits_{i}\left(\vec{p}_{i}-\vec{p}_{a}\right)^{\;} \left(\vec{p}_{i}-\vec{p}_{a}\right)^{T} \nonumber \end{equation} $Q$ を使って、$F$ を書き直すと \begin{eqnarray} F(\vec{n})&=&\vec{n}^{T}\;Q\;\vec{n}\nonumber \\ &=&\lambda\;\vec{n}^{T}\cdot\vec{n} \nonumber \\ &=&\lambda \nonumber \end{eqnarray} となります。ここで、$\vec{n}$ の長さが1であることを使いました。 以上から $F$ を最小にするのは、3つの固有値のうち最小の固有値であることが分ります。

 ところで、ここまでの議論では、式(\ref{least})を最小にすることにより法線を求めてきましたが、 別の見方をすることができます。すなわち、近傍点群 $\vec{p}_{i}$ の重心を原点に取り直し、この点群に対し 主成分分析を行うと固有値方程式(\ref{eigen})に帰着します。そして、一番寄与の小さな向きが法線であるとみなします。

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